わが家の子どもは、小学校低学年時に以下の記事で紹介した 学習まんが『日本の歴史』[朝日学生新聞社]を読んで以来、日本史が大好き になりました!
わが家の子どもは本を読むのが大好きで、0歳の頃からずっと図書館通いが続いています。本に集中するあまり周囲の声が聞こえなくなってしまうこともあるのですが・・・そんな時は、読んでいる本の内容を横から覗き込み、切りの良さそうなところまで来た時/[…]
日本史の中でも特に “戦国時代” がとても気に入り、その後、日本史に関する本を読む中で戦国武将の名前や特徴なども沢山覚えていきました
子どもが歴史に興味を持ったことを機に、図書館や書店,インターネット等で歴史関連本を探しましたが、(小学校高学年向けの歴史本は結構あるのですが)小学校低学年の子どもが楽しく読めそうな歴史本があまり見つけられず、探すのに苦労しました
今回ご紹介する
小学生おもしろ学習シリーズ『まんが戦国武将大事典』[西東社]
は、全287ページ(“さくいん”を含む)でボリュームがある本なのですが、
各登場人物(戦国武将)が可愛いらしいイラスト・まんがで紹介されており、小学校低学年でも楽しく読める歴史学習まんがだと思います!!
(少なくとも、わが家の子どもは、楽しく何度も読んでいました )
また、“オールカラー” という点もポイントです!
もちろん、漢字には ‟ふりがな(ルビ)” が振ってありますので、小学校低学年でも1人で読み進めることができます!!
こちらの “歴史学習まんが” について以下に紹介しますので、小学校低学年向けの歴史本選びの参考になればと幸いです♪
小学生おもしろ学習シリーズ『まんが戦国武将大事典』の目次
本書では『どんな戦国武将が紹介されているのだろう?』と思われる方も多いかと思います。
目次の画像を掲載しますので、ご覧ください!
本書は、ただ登場人物(戦国武将)が紹介されている訳ではなく、各章の初めに本書に登場する人物の『早わかり 人物関係図』があります。
また、『もっと知りたい戦国あれこれ』,『戦国合戦ファイル1~26』などコラム的なコンテンツもあり「へ~っ、そうなんだ!!」と歴史への興味や知識の紐づけが出来るような内容・ページがちりばめられています!
大人の私も飽きずに興味深く読ませてもらいました。
その辺りにも注目して、目次の内容をご覧いただければと思います
また、P272‐273の見開きページに『戦国時代 旧国名マップ』が掲載されているのですが、旧国名が日本地図で視覚的に分かると、歴史の内容がより頭に入りやすくなって良いですよね。
本書には、信濃(しなの),越後(えちご),安芸(あき)など・・沢山の地名が出てきますので、場所がピンと来ない時には、この『戦国時代 旧国名マップ』で確認してみると良いのではないかと思います。
当時の地名と大体の位置が頭に入ると、さらに日本史への理解が深まり歴史への興味が広がる&面白さも増すのではないでしょうか。
小学生おもしろ学習シリーズ『まんが戦国武将大事典』の登場人物(戦国武将)紹介
登場人物(戦国武将)の紹介ページの見方 については、本書P10に詳しい案内が載っています。
登場人物(戦国武将)の紹介ページの中で、個人的に、読んでて特に分かりやすい&面白いと思った部分は以下になります。
- 『家紋(かもん)』部分
その人物が主に使ったと考えられている家紋(家の印として伝わる紋章)が載っています。
家紋と登場人物(戦国武将)を同時に見られるので印象に残りやすいですし、「この紋章カッコいい!」と感じてテンションが上がったり して・・見ていて楽しいです! - 『〇〇〇〇のキーワード』部分
その人の経歴や能力、性格などをひとことで表すキーワード(言葉)と解説が載っています。
例えば、『織田信長のキーワード』は改革者:古い慣習や考え方にとらわれず、新しいアイデアを次々と実行に移した。
と紹介されています。
- 『運命のできごと・かかわりの深い人』部分
その人物に関係の深い戦国時代のできごとや人物名が載っています。
各章の初めにある『早わかり 人物関係図』と照らし合わせて見たり、初めて知った戦国武将の名前が載っていたり、今まで双方の関わりについて知らず「そうなの!?」と驚いたり・・色々と勉強になります(笑) - 『戦国合戦ファイル』部分
戦国時代に起きた主な戦いについての解説が載っています。
初めて聞く合戦の名前などもあり、(大人の私も ^_^;)興味深く読ませてもらいました。 - 『ことば解説』部分
本書の中に出てくる歴史的な用語の解説が載っています。
例えば、‟甲州金(こうしゅうきん)”など、歴史のキーワードの知識に繋がると思います。 - 『おもしろ知識』部分
知っておくとためになる、より詳しい情報・裏話などが載っています。
例えば、武田信玄の紹介ページ『おもしろ知識』では、信玄は何度も戦った上杉謙信の実力と人柄を、高く評価していたといわれている。死の直前には、息子の勝頼に対して「困ったときは謙信にたよるように」と言い残したとも伝わる。
などの裏話も紹介されていて面白いです!
戦国武将紹介ページは、↓このような感じです。
まとめ
歴史関連の本を選ぶ際、私は本の ‟監修” に携わった人のことが気になります。
本書の監修は、『國學院大學文学部教授 矢部健太郎さん』です。
正直なところ、矢部さんのお名前は知りませんでしたが、本書P2~P3に掲載されている矢部さんからの ‟はじめに” のメッセージ内容がとても良いなぁと思いました。
「面白そう!!」と期待が高まり購入の決め手となったので、参考に以下に抜粋・引用しますね。
はじめに
-魅力的な戦国武将たちを知ろう-きらびやかな甲冑に身をつつみ、馬にまたがって槍をふり回し、まわりの敵をバッタバッタとなぎたおす。みなさんがよく目にするテレビやまんがのなかの戦国武将たちは、だいたいそうした存在ではないでしょうか。
では、そんな「戦う戦国武将」のイメージは、どのような根拠にもとづいてえがかれてきたのでしょうか。
実は多くの場合、そのイメージは戦いの勝者が自分の勇敢な戦いぶりをなつかしんで語った「昔話」であったり、後の世の人々、すなわち戦いとは無関係な人々が作り上げた「物語」にもとづいています。
戦国武将は、いつも戦っていたわけではありません。彼らも私たちと同じ人間で、不死身ではないですから、戦いに行くことは恐ろしい。できれば、戦わずに問題を解決したい。そのため、敵対する国と話し合いをし、時には同盟を結んだりして、戦いを避ける努力をしていたのです。そして、やむを得ない場合にのみ、槍を持ち、馬にまたがり、命をかけた合戦にのぞんでいたのです。
この本では、そうした「人間くさい」戦国武将の姿をできるだけ再現することに努めました。400年以上も昔の事柄には、まだわからないことや確定していないこともたくさんあります。「・・・という説もある」というような表現が何か所も出てきますが、そのようなポイントを見つけたら、「本当はどうだったのだろう」と自分なりに考えてみると、新しい発見があるかも知れませんよ。國學院大學文学部教授
矢部 健太郎
↑なんだか、ワクワクしてきませんか?(笑)
私は、まだはっきりと分かっていない・確定していない歴史の事柄について考えると、とてもワクワク してしまいます。
(もともと、サスペンスやミステリー本が好きなこともあるかも知れませんが)
前後に起こった出来事や人間関係から推察し、
「本当は〇〇な思惑があったのではないか・・・」,「当初〇〇という計画が、△△が起こったために急きょXXXXに変更された??」など色々と考えるとキリがないですが💦
特に柔軟な発想を持つ小学生の時に、そんな風に想像を巡らせるのも楽しいのかなと思います。
まんがの絵柄が可愛らしくて、人物以外についての事柄についても解説されている、そして、オールカラー&ふりがな(ルビ)付きでとっても読みやすい本書は、戦国時代の人物に興味を持っている小学校低学年の子どもにおすすめです!
今回の記事が、小学校低学年向けの歴史本をお探しの方の参考になれば幸いです♪